趣味として、多くの人々が健康維持や社交、リフレッシュのため選んでいるゴルフ。その活動拠点となるゴルフ場に、正規の会員として参加するために取得するのがゴルフ会員権である。ゴルフ会員権は、一度の購入で一定額を支払い、維持費として年会費を負担することで、特典や特定の権利が与えられる仕組みになっている。会員になることで、非会員よりも有利な条件でコースを利用できたり、プレーの予約が取りやすかったり、さまざまなメリットを得られる。こうしたゴルフ会員権制度は、ゴルフ場側にとっても安定した運営資金の調達や固定客の確保につながるという側面がある。

会員権の売買や価格は、時期や立地、人気によって大きく変動する。多くのゴルフ場では複数の会員区分(正会員・平日会員・家族会員など)が存在し、それぞれの条件に応じて権利内容が異なる。市街地に近接しアクセス良好な施設では需要が高まり、会員権相場も上昇しやすい。一方で、交通の便やコース管理状況などによって供給過剰となり、価格が下落する場合もある。こうした市場性は、会員権を購入する際の重要な比較ポイントとなっている。

ゴルフ会員権を取得するにあたり、多くの場合「預託金」という名目のまとまった金額が必要となる。この預託金は、入会時に施設に預ける形となり、預託期間の終了後や退会時にゴルフ場側が返還することが原則とされている。預託金には期限が設けられており、一般的には5年や10年、20年という長期に及ぶケースが多い。したがって、購入したゴルフ会員権をすぐに売却した場合、預託金の返還時期まで期間が残っていれば譲渡人から譲受人への承継方法など細かな取り決めが必要になる。預託金は、基本的に無利息で管理される性質を持つ。

かつてゴルフ場の開業事業者は、預託金を重要な資金源として施設建設資金や運営資金に充ててきた経緯がある。この仕組みは収益の安定性をもたらす半面、会員から預かった額が莫大になっていたこと、バブル経済期には投機的な売買の対象となったことで一部トラブルも起きている。預託金の返還については、法的な位置付けと実際の運用の間に乖離が見られることもある。本来、預託金の返還請求権は契約で定められた時期を迎えた場合や退会した場合に発生する。しかし、ゴルフ場の経営状況に左右されることが多く、返還請求が受け入れられなかったり、長期にわたり返還が困難となるケースも報告されている。

返還原資の確保が困難な施設では、預託金返還請求に対し分割(分割弁済)などで対応したり、新たな会員を募ることでその資金で返還に充てるなど、複雑な課題を抱えている。また、お金として預けたにもかかわらず、預託金が返還されにくくなる事情には、ゴルフ場自体の経営破綻や民事再生手続き開始などもあげられる。このような場合、会員に返還されるべき金額が減額されたり返還が大幅に遅延することもある。逆に経営が安定し利用価値の高いゴルフ場であれば、円滑に返還が行われる場合が多く、会員にとってリスクが低減される。よって、会員権制ゴルフ場を選ぶ際には、単に購入費用や年会費のみならず、経営基盤の確かさや預託金返還実績なども重要な指標となる。

預託金方式を採らない施設も近年増えつつあるが、いまだ多くの会員権制ゴルフ場では主流の仕組みとなっている。そして、預託金の返還が大きな社会問題となった時期には、関連法規制の整備や監督官庁による指導強化がされるなど、社会全体としてのリスクコントロールが進みつつある。このように、ゴルフ会員権は単なるスポーツ施設の利用権という範囲を超え、中長期的な投資要素や経済的なリターンとリスクが絡み合うアイテムでもある。これから会員権を検討する場合には、施設の信用力や運営の健全性、預託金の取り扱い、さらには将来的な返還可能性や譲渡条件について十分な確認を行うことが不可欠といえる。市場価格の動向だけではなく、「何のために取得するのか」「どれほどの期間利用したいのか」といった目的意識を明確にした上で、総合的な判断を下すことが、満足度の高いゴルフライフへの第一歩になるだろう。

ゴルフ会員権は、ゴルフ場を会員としてより有利に利用できる権利であり、購入時にはまとまった預託金と年会費の支払いが必要となる。会員権には正会員・平日会員などの区分があり、立地や人気によってその価格や市場価値は大きく変動する。預託金は一定期間を経て返還される仕組みとなっているが、実際にはゴルフ場の経営状況によって返還が遅れたり困難になることもある。その背景には預託金が施設運営や建設資金の重要な調達源となっていることや、バブル期に売買が投機対象となりトラブルが発生した経緯もある。特に経営破綻や民事再生が発生した場合、預託金の返還が大幅に遅れる、または減額されるリスクも無視できない。

一方、安定したゴルフ場では返還も円滑に行われる傾向があり、会員権取得時には購入費用や年会費だけでなく、経営基盤や過去の返還実績なども慎重に確認する必要がある。近年は預託金方式を採らないゴルフ場も増えているが、多くの会員権制ゴルフ場では主流の制度が継続している。こうした仕組みを踏まえ、会員権取得の際には利用目的や利用期間など自分自身の意図を明確にし、その上でリスクとリターンを総合的に見極めて判断することが大切である。ゴルフ会員権の預託金返還のことならこちら